おすすめ文学グルメ【ほっき貝のアスパラ梅肉和え】
日本が舞台になっている、家飲みにぴったりの本と、物語にゆかりのあるアレンジレシピをご紹介。美味しい「文学グルメ」を各地で堪能しましょう。
Photo/RYO HANABUSA Food Styling/YOSHIE MATSUSHIMA Text/MAYU SHINOHARA・YASUFUMI SHINTAKU(Tokyo Pistol Co., Ltd.)[北海道]ほっき貝のアスパラ梅肉和え
北海道産のほっき貝のコリッとした食感、利尻昆布の出汁に梅の風味でさっぱり仕上げたおつまみ。
材料:(1皿分)
北海道産ほっき貝の利尻昆布炊き缶……1缶
アスパラ……3~4本
梅干し……2個(大きめのものなら1個)
すだち……1/2個
作り方
(1)沸騰したお湯にひとつまみの塩を入れ、一口大に切ったアスパラを30秒茹でる。ざるにあげ置いておく。
(2)梅干しを叩く。
(3)ほっき貝をアスパラと同じくらいの大きさに切り、(1)と(2)と和える。
(4)すだちをカットし、絞っていただく。
爽やかな後味の「純米吟風国稀」を合わせて。
おとも本は、長嶋有著『猛スピードで母は』(475円/文春文庫)
第126回芥川賞を受賞した、北海道南部にある海沿いの都市に住む少年・慎と母との日々を描いた作品。淡々と語られる慎の心情と北海道の風景が重なります。レシピに使われているのは「北海道産ほっき貝の昆布炊き」。物語のモデルとされている室蘭市内には、アイヌ語で「ほっき貝のたくさんあるところ」を示す母恋(ぼこい)という地名があり、昔からほっき貝がよく食べられていたと言われています。