【倉本康子インタビュー】
やっこさん 今日の酒場はベランダですか?
家のベランダやバルコニーで寛ぐのがブームになっている今、“男前女子”の代名詞ともいえるモデルの「やっこさん」こと倉本康子さんがベランダ飲みの楽しみ方を提案します。人目を気にせずゆったり飲めて、帰る時間も気にならない。そんな最高の空間を、居酒屋風スタイリングにして旅気分を満喫します。
Photo/RYO HANABUSA Text/MAYU SHINOHARA・YASUFUMI SHINTAKU(Tokyo Pistol Co., Ltd.)“男前女子”的ベランダ飲みって?
[その1 :道具] 温かみを感じるグッズや演出小物を
秋冬のベランダ飲みは防寒対策をぬかりなく。気に入ったブランケットをラグ代わりにしたり、温かみを感じられる照明器具を置くとグッド。
[その2:肴]キッチンで調理してからベランダへ
すぐに室内に入れる利点を活かして、キッチンでつくったものをベランダに。料理ができるのを待ちつつ、ベランダでのんびり飲む……。そんなことも醍醐味です。
[その3 :空間]狭くてもアレンジは無限大
日照期間が短い北欧では、狭いバルコニーでも一つの部屋として大切にし、陽を浴びることを楽しむそう。アウトドア用品をはじめインテリアショップでもさまざまなベランダ用品を入手できるようになりました。アイデア次第で、旅先は無限に広がります。
ここなら、すぐに部屋に帰って寝られます(笑)
――倉本さんは、普段からベランピングを楽しんでいるとお聞きしました。
一人暮らしを始めてすぐの頃から、ベランダをリビングの延長線と捉えて「暮らせるベランダ」にしようと思いました。最初はテーブルとイスを置くところからスタートして、床や周りの装飾にも凝りだしたり。いま住んでいるところでは、テラスの周りにライトを置いていて、パラソルやハンモックも常駐しています。
――どんなシチュエーションで楽しむことが多いのでしょうか。
ポータブルテレビをベランダに持ち出して、一人で野球中継を見ながら飲むのが好きですね(笑)。友人を招く時も、買ってきたおつまみを並べるだけという本当に気軽な集まりが多いです。たまに酒屋さんからビールサーバーを配達してもらって、生ビールを飲むこともありますよ。ベランダでの一杯はすごく美味しくて、最高です!
――居酒屋とはまた違う開放感がありそうですね。
普段は大衆酒場とかでいろんな人と飲むことが多いですけど、家で飲むと気が緩んでいるからか、すぐに酔っちゃうんですよね。だから、インテリアは外に適したものを選ぶのがコツかもしれないですね。外に出したままでもいいタイプの家具を置いたり、使い捨ての食器やおしゃれな紙ナフキンを上手く使ったりすると後片付けも楽で、すぐ部屋に帰って寝られます(笑)。
――ベランピングの醍醐味ですね。他にも、倉本さんがベランピングをする理由ってありますか?
ベランダで座って眺める風景って、部屋の中から見る世界とは別物なんですよね。だから椅子を一つ置くだけでも全然ちがうんです。家が密集している場所に住んでいる方は、ベランダに出ても外が見えないから、と思うかもしれませんが、逆に外に背を向けて座って、ベランダから部屋の中を見るのも新鮮で面白いですよ。普段とは全く違う目線から、いつも生活している部屋を眺めるわけですから。「あ、模様替えしよう」とか考え始めたりして。
――その発想はありませんでした!それなら狭いベランダやご近所を気にせずに楽しめそうですね。今回、スタイリストの平さんにスタイリングいただいたこちらのベランダはいかがでしたか?
私のベランダのテイストとはまた違って素敵でした! 夕暮れ時の晩酌にしっくりくるような感じで。みなさんも自分の好きなスタイルでベランダ飲みを楽しんでほしいです!
倉本 康子(くらもと やすこ)
1974年9月30日東京都生まれ。雑誌『STORY』(光文社)などでファッションモデルとして活躍。史上初のインテリアモデルとしても幅広く活動し、"時短" "HAPPY" "ラクチン" を掲げた収納術やインテリアで、女性からも絶大な支持を集める。現在は、BS‐TBSで放送中の『おんな酒場放浪記』にもレギュラー出演中。著書に『30分で女子力アップのインテリア&収納術』(朝日新聞出版)、『類とヤッコの東京二人で酔える居酒屋50』(光文社)など多数。